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商品を売ることのむずかしさ

良いものを作れば売れる時代は終わりました。作るハードルが下がった分、売るハードルが上がった話です。

「良いネズミ捕りを作れば、世界の方から扉を叩きに来る」という有名な格言があります。正直、今はもうそんな時代ではないと思っています。

どれだけ良いものでも、人の目に触れなければ、無いのと同じです。では、どうやって人の目に触れさせるか。大手企業であれば、広告費という札束で殴ることができます。ただ、それができるのは大手の特権で、中小零細企業にそんな体力はありません。

作るハードルは下がり、売るハードルは上がった

AIの台頭で、アイデアさえあれば形にすること自体のハードルは、ほとんど無くなったと言っていいと思います。だからこそ皮肉なことに、その裏返しとして「売る」ハードルは、これまで以上に高くなっています。

作れる人が増えれば増えるほど、同じような選択肢がひしめき合い、選んでもらうことの難しさは増していく。作ることに時間をかけていたぶん、売ることへの備えが手薄になっている会社は、案外多いのではないかと思います。

「何を作ったか」は語れても、「誰のために、何のために作ったか」をきちんと語れないと、似たようなものの中に埋もれてしまいます。機能の一覧だけでは、選ばれる理由にはなりません。

広告費の代わりになるもの

札束で殴れないなら、別の武器を探すしかありません。中小零細企業にとって現実的なのは、対象を思い切り絞り込むこと、実際に使っている様子を見せること、そして一人ひとりとの関係を丁寧に積み重ねることだと思っています。

以前、別の記事で「百聞は一見にしかず」と書きましたが、これは売る場面でも同じです。言葉で説明を重ねるより、実際に動いているところ、使っているお客様の声をそのまま見せる方が、よほど説得力があります。派手さはありませんが、地道な積み重ねの方が、結局は一番効くのだと思っています。

見つけてもらう工夫を、作ることと同じくらい

作ることに満足して終わらせず、見つけてもらう工夫にも、同じくらいの熱量をかけていきたいと思っています。アイキューヴ工房のようなサービスをつくるときも、この課題からは逃げられないと感じています。

正直、作っている時間の方がずっと楽しいというのが本音です。それでも、売る努力を後回しにしていては、せっかく作ったものが誰にも見つけられないまま終わってしまいます。

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