最近はネット上で多くのビジネスマッチングサイトが運営されており、弊社も大阪商工会議所の運営しているサイトを利用していたりするのだが、この手のサイトは簡単な手続きで数社に一括見積もりを依頼できたりするので、発注者側にとってはお手軽感がうけている様だ。簡単に見積もりがとれる=簡単に価格比較できてしまうということなのでね。
この仕組みは名刺印刷やノベルティーグッズの制作等、通常、どこの会社でも必要なことで、どこの会社に依頼しても仕上がりに大差がない様なものに関しては非常に便利で良い仕組みだと思う。ただ、こと、ソフトウェア(オンラインサービス)に関しては、少々問題がある(少々どころか大ありなのだが)。
ある程度、ソフトウェア、システムに精通している人であるなら、これから作って欲しいソフト、サービスの要件を自分(自社)自身の力で具体化可能であると思われるのだが、言葉は悪いが、ソフトウェアやシステムに関する知識をまったく持ち合わせていない、ずぶの素人や企業さんが、名刺印刷やノベルティグッズを依頼するかのごとく、ソフトの制作依頼をビジネスマッチングサイトで済ませてしまおうというのは、かなりまずいアプローチである。
要件を明確にできないので、依頼先の会社間でシステム化の想定レベルが大きく異なり、多種多様な見積りが提出されてくることになる。まずは、その金額の開きに驚くことになるだろう。親切な業者なら丁寧な見積もり明細と、見積に至った想定業務フローやシステム概要図等を添付してくる場合もあるだろうが、知識がないんだがらその様な資料を添えられたところで、それがいいものなのか悪いものなのかが判断できないのだ。
そもそも、適当な(と言っては失礼だが)依頼内容に、なんの質問も投げかけずに、そそくさと見積を提示する企業ほど信用のおけないものはない。間違ってもそんな業者にシステムを依頼してはいけない。例え価格が破格であったとしては、それは安かろう悪かろうにしかならないからだ。中国やベトナム、シンガポールといった国の方達が、日本企業を介さずに直接やりとりしているのなら話しは別だが、そうでないのであれば、よほどの理由がない限り相場をはずれた破格値の提示はありえない。
町のソフトやさんと大手システム・インテグレータを比較するのものナンセンスなことではあるが、同地域、同規模の会社でエンジニア一人当たりのコストが二倍も三倍も違うなどということは通常ありえない。ともすれば、提示価格の違いは何なのか?ということになるのだが、それは想定(システム化の前提)による違いが大きい。安価な提示価格であるということは、それに応じて思考も浅いと考えてよい。別に深く想定することが良いといっている訳ではない。依頼された以上に無理やり深く掘り下げる必要はどこにもないのだが、必要最低限は掘り下げてあげるべきだとは思っている。相手が知識の浅い方であれば、前提の幅は広くとる必要がある。システム化すれば業務が楽になるというのはあながち間違いではないが、アプローチを間違えればシステム化などしない方が良かったということにもなりうるのだ。
ソフトという代物は単純に価格だけでははかれないし、やはり面倒であっても直接会話をして、自身の望むことをダイレクトに営業マンやエンジニアに伝えた方がよい。そして自分とのフィーリングを確かめた方がよい。自分の要望をどれだけ理解してもらっているか?またその要望にどれだけフィットした提案がなされるかを肌身で感じた方がいい。ソフトは機械が作るものではない。生身の人間が創り上げるものなのだ。
便利なツールにばかり頼って、人との関係を疎かにしてはいけない。





一定レベルの知識を持った人には効率よく実戦的な知識を勉強できる
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