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TOILETは綺麗に

最近、客先に出向くことが増えてきた。この季節、外には出たくないと言うのが正直な気持ちではあるが、機会を与えていただけることには感謝しなければと思っている。

さて、僕は極度の方向音痴であるため万全の準備をして出掛けても道に迷う。特に三叉路は要注意だ。選択肢が二分の一の際の正解率が著しく低いのだ。ま、この方向音痴度合いについて語るのは別の機会に譲ろうと思うが、この方向音痴のせいで、目的地に辿り着くまで人の倍以上の時間を要するため、かなり早めに出掛けることにしている。

極稀に奇跡的に感が的中し、すんなりと目的地に到着することがあり、これは非常に喜ばしい結果ではあるのだが、時間が余りまくるのである。時間の余裕の見方が半端ではないので、余り方も半端ではないのだ。何の自慢にもならないが。方向音痴さえ治れば済む話しなのだが、今更それは不可能なのではないのか?と半ば諦めの境地に達している。

余った時間をどうするか?であるが、涼しい喫茶店に入るというのも一つの手であるとは思うが、そう都合よく近所にあるとは限らないし、出掛ける度に数百円をチャリンチャリンと落としてくるのは、決して経済的な行為であるとは言えない。

そこで僕がよくやるのは、目的地のビルのトイレに入って、今から面談するお客さんとの折衝をシミュレーションしてみる。ということをやっている。特に何か提案の資料を持ち込む時は、資料やパソコンを引っ張り出すこともある。断っておくが、パンツをおろした状態でパソコンをいぢってるわけではない。それはただの変態というものであろう。

初めて訪問する企業であれば、電話口の声の記憶を辿って人物像を想像してみたり、人となりが分かっている場合は、今回持ってきた資料を見せたらどんな反応をするであろうということをシミュレートする。が、この様な行為はババチイ(汚いという意)トイレでは出来ようはずがない。シミュレートで頭が整理されるどころか、シナプスがスパゲティーになりそうだ。一昔前の駅のトイレなんて、どんなにお腹の調子が悪くても入りたくなかった場所の一つである。

トイレが汚いビルに入ると、「あぁ、このビルに入ってる会社、儲かってないんだろうなぁ」とか感じるし、そのビルに出入りしている人まで汚らしく見えてくる。色んな負のイメージが倍増されていく。シミュレーションどころでの騒ぎではない。逆に綺麗なトイレを見ると、思考がポジティブになると言うか、根拠なく商談がうまくいきそうな気さえしてくる。

ある意味、トイレはエントランス以上にインパクトを与える場所であると思う。トイレは綺麗にするに越したことはないと思うのだ。

その昔、全寮制の高校だったと思うのだが、寮のトイレに設置されている便器を手で洗わせるということを聞いたことがある。常に手で触れるくらい綺麗な状態に保っておけ、ということなのだろうと勝手に解釈しているのだが、あながち間違っていない気がする。トイレは、その場所、その場所の顔であるとも言えるんじゃないだろうか。

うちの事務所のトイレ、金箔でもはったろかな?

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